キット to go well

あなたの人生を詩(うた)にさせてください。ゲームクリエイターが詩とかポエムを書きます。気になることや役に立つこともたまに書きます。

【詩・ポエム】泥猫のマーチ

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泥猫のマーチ

泥猫は思い出した

最初に食べたごはんの味を

泥猫の瞳から

涙がこぼれた

泥猫は探した

自分にごはんを与えてくれた少女を

少女の匂いと

少女の体温を

思い出した

「こんなところで死んでたまるか」

泥猫は走った

微かな記憶を頼りに

泥猫は老猫だった

自慢だった尻尾も

今では萎れている

泥猫の得意な歌も

今では野良ネコに笑われる

愛なんて知らなかった

忘れていたのかもしれない

ぬくもりなんて知らなかった

忘れていたのかもしれない

泥猫は走った

もう一度少女を探すために

あれからどれだけの月日が経っただろうか

住処の公園も

大きなビルが建っている

相変わらず人間は嫌いだ

自分勝手で 

わがままで

醜い

泥だけの自分のほうがマジだ

人間は石を投げてくる

暴言も暴力も

人間は嫌いだ

でも、あの少女は好きだった

なぜ思い出せなかったのか


走った

走った

微かな記憶を頼りに

もう一度だけ

撫でてほしかった

膝にのせてほしかった

愛してほしかった

歌を褒めてほしかった

 

泥猫はたどりついた

生まれた場所に

そこは墓地


そこに少女はいなかった

泥猫は歌った

枯れた声で

叫ぶように

少女を呼ぶように


力尽きるまで

 

 

「泥だらけの猫さんは歌ってるよ。変な鳴き声だね」

子供がいった


「あら、かわいい歌ね。私は好きよ」

美しい女性は言った

 


それは夏の暑い日だった

 

 

 

あとがき

こんばんは、キットです。

前回はブログの更新をお休みしてしまいました。
すみません。

 

今日は猫さんの詩を書いてみました。
猫とか犬って、ずっと覚えているらしいです。


 

皆さんはこの自粛期間はどうお過ごしですか?
ずっと家にいるとだらけちゃいますよね。
早くもとの生活に戻りたいです。

僕はもっぱらゲームと本漬けの日々です。


ゲーム:8

本:2

 

くらいの割合ですけど。
もっと本を読まなきゃーって思うんですけど、どうしてもゲームやっちゃう。
オーバーウォッチ…面白いです。

 

来週はGWですね。
GWこそは5:5の比率で本を読みたいです。
あと、小説とか企画書とか仕上げなければ…

 

頑張るぞ。